新庁舎となった市川市役所の1階奥に、日本を代表する文豪で、市役所にほど近い市川市八幡を終焉の地とした、永井荷風の終焉の家の書斎が移築復元されています。
旧居は荷風の死後、養子の永光さん夫婦が守り続け、ご子息に受け継がれました。旧居そのものを保存する案も出たようですが、雨漏りなどの傷みもひどく、平屋を2階家に改装していること、旧居の場所が私道の路地に入り込んだところに建ち、市の土地としての活用が難しいことから、書斎の移築となったそうです。
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https://www.sankei.com/region/news/200213/rgn2002130015-n1.html
市川市の村越祐民市長は12日の定例記者会見で、建設中の新庁舎に新たな階段設置の追加工事を実施するとともに、同市ゆかりの作家、永井荷風の書斎を新庁舎内に移築・再現することを明らかにした。
市は旧本庁舎の跡地(同市八幡)に新庁舎(7階建て)を建設する工事を進めている。総事業費は約259億円。当初、完成予定を今年7月、供用開始を翌8月としていたが、昨年夏になって、市は市民の利便性を高めるなどとして、新庁舎完成後、1~2階を結ぶ新たな中央階段設置の追加工事を行うとの方針を打ち出した。この追加工事によって供用開始が5カ月遅れ、約1億5千万円の経費が必要となる。新年度予算案に追加工事費などを盛り込んだ。
市議会は昨年12月、新庁舎を当初の計画通り、今年8月に開庁することを求める決議を賛成多数で可決している。
村越市長は「便利な市役所に生まれ変わる。市議会に対しては説明を尽くし、理解を得たい。また、新庁舎の一部を8月に開庁することを検討している」と語った。
市は戦後、同市内に移住してきた永井荷風の旧宅の書斎を新庁舎内に移築し、市民活動支援スペースのシンボルとしたい計画だ。
🔊「市川市新庁舎に「荷風の書斎」再現される (ご紹介)」(独り居の充実ライフを求めて!)
https://blog.goo.ne.jp/goodtyan11221/e/210a5341771a73ae6eb9b2c254225bd6
(読売新聞紹介)
🔊「市川市、ワンストップ開始 第1庁舎開庁 順番待ちに不満の声も」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/78048
市川市の新しい第一庁舎が四日全面開庁し、一階を中心に導入されたワンストップサービスがスタートした。同サービスでは、訪れた市民が一度に各種の手続きをすることができる。初日となったこの日は年末年始の休み明けだったため、死亡届や出生届、転出入届などに訪れる市民が多く、順番待ちをする市民の列がフロアに相次いだ。「いつまで待たせるんだ」と職員に不満をぶつける市民もおり、市は「改善策を講じる」と話している。
ワンストップサービスでは、無線のタブレット端末を手にした職員が、市民の申請事項を聞き取りながら入力する。市によると百台のタブレット端末を活用し、計約三百六十の業務で導入した。待ち時間がある場合は、無線の呼び出しベルが手渡される。
この日に申請を終えた男性は、事前に予約していたといい、「一時間弱で四種類の申請ができた。職員四人が入れ替わりで応対してくれ、これまでと違って各課を回らなくてすみ、楽だった」。
椅子で順番待ちをしていた男性は「一時間以上待っているが、あと何時間かかるとか、何番まで進んでいるとか何も分からず、案内もない。不親切極まりない」と声を荒らげていた。
市情報政策部の蛸島(たこしま)和紀理事は「順番待ちをしていただく市民が出てしまい、申し訳ない。案内体制を含め、職員の習熟度を上げるなどしてサービス向上に努めたい」と話した。一、二階を行き来できる中央階段を設置することが急きょ決まり、全面開庁が約五カ月遅れとなったが、この階段の利用も始まった。
一階東側には、市内で晩年を過ごした文豪・永井荷風(一八七九〜一九五九年)が利用した書斎が移築再現された=写真。「あめりか物語」「断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)」などで知られる荷風は一九四六年から市内で暮らし、和室六畳の書斎には生前使っていた机や本棚、座布団などがレプリカを含め飾られた。(保母哲)
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(朝日新聞紹介)
メンバーの小島豊美さんは、演芸評論家の父・小島貞二さんとともに、八幡の荷風宅の近くにあった大黒家で荷風に遭遇し、父から「あの方が有名な荷風先生だよ」と教えられました。
🔊『寄席と相撲が好き 小島貞二の世界』市川市文学プラザ図録 2009年
メンバーの志賀信夫さんは、嶋田直哉『荷風と玉の井』(2019年 評論社)を企画編集しました。
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メンバーの根岸英之さんは、「いちかわ文芸歳時記」でしばしば荷風について取り上げています。
🔊http://www.ichiyomi.co.jp/oriori/oriori.html
いちかわ発見伝では、こうした市川ゆかりの著名人の新たな発見を伝えていきたいと思います。
下の写真は、2020年7月の移築工事途中の様子です。(根岸英之撮影)